2009年7月アーカイブ

教育・研究をせずに、大学経営に専念する教授を置くと東京工大が発表した。これがニュースになるというのがいささか不思議なのだが、いままでになかったということのなのだろう。

教員から学長や学部長を選出した場合でも、学長・学部長の仕事以外に、教育や研究をするのが日本の大学のスタンダードということなのだろうか? 民間企業で考えれば、技術畑出身者が社長に就任した後も、研究を続けるようなものだろうか。両立が可能であれば、それも悪くはないが、兼務でこなせるほど学長の仕事は楽ではない。

日本の場合、大学設置基準に必要教員数は明記されていたり、補助金の算定が教員数を元に行われたりするため、本当に必要かどうかに関係なく、一定数の教員を置かざるを得ない。学生数が減少したり、定員を割り込んだとしても教員を減らすことはできない仕組みになっている。一方、事務職については、明確な規定はない。そうなると、教員に経営や事務を担ってもらうというのは自然な流れだろう。出身が教員か事務かに関係なく、経営に長けた人が経営を、事務に向いている人が事務をすれば良いというだけのことだが、設置基準で教員数を縛ると、教員という名の経営や事務が出てくるのは自然な流れ。

もちろん、逆もある。事務職がその経験を生かして教壇に立つ。この例は、かなり以前からいくらでもある。

ヨーロッパでは、そもそも事務などという専門職を置かずに、教員が助手を使いながら、すべてを行う。アメリカ型、ヨーロッパ型、日本型、どれでも良いのだろうが、そもそも事務とか教員とか区別せずに、適材適所が、良いのではないだろうか。教員と事務の間でも定期的に異動があってもなんら不思議ではない。民間企業で、研究者が営業に異動になっても、ニュースにはならない。

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麻生総理が失言したといっせいに報道された。記事はこちら(毎日日経朝日産経

日本青年会議所(JC)のカンファレンスでの発言なのだが、私もJCの会員なので、同じ場所で別の会議に出ていた。麻生総理の演説を聞いていた知り合いからの報告によると、麻生総理自身がJCの会頭を務めていたことから、気心の知れた会員の前ということもあって原稿なしで話したようだ。いくらJCの会議での演説といっても、今回はいつもよりマスコミの取材も多く、もう少し言葉を選んだ方が良いのだろう。

ちなみに、JCは自民党と関係が深いというわけではない。民主党の菅さんも先輩で、自民、民主などに多くの国会議員を輩出しているが、基本的に青年経済人の集まり。

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八洲学園大学の家庭教育専攻ホームページが改訂された。単なるマイナーチェンジなら、ブログで取り上げるほどのことはないのだが、今回は、八洲学園大学が採用しているCMS(Content Management System)を使って、専攻の教員が短期間で作り上げた。従来のHPも教員の手作りだったが、格段に見栄えが良くなったのではないだろうか。百聞は一見にしかず、まずは、その新旧を比べて欲しい。

旧サイト ・ 新サイト

大学全体のホームページはプロに依頼して作成してもらっているが、専攻のページは、できるだけ最新の話題を早く届けたいということで、従来から教員が作っていた。しかし、全体とのデザインの統一性を持たせることで、利用しやすくしようということで作り変えることになった。

ということで、専攻のページだけを編集できるようにIDを作成し、枠組みを用意することになったのだが、このCMSに興味があったので、プロに依頼せずに自分で設定してみた。理事長のする仕事ではないと叱られそうだが、eラーニング大学の理事長なのだから、これくらいは出来ないと務まらない。

いきなり本番用サイトを変更するのも怖いので、普段使っているノートPCにインストールし、少し触ってから設定してみたが、やはり試行錯誤で、いろいろミスもしてしまった。しかし、習うより慣れろの精神で、やってみればなんとかなる。

CMSに移行したことで、改訂しやすくなったことから、従来以上に更新の頻度も増えるのではないだろうか。

近々、人間開発教育専攻のホームページも改訂される予定なので、ご期待ください。

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通信教育と政治家というと一見、何の関係もなさそうだが、日本の将来を憂い、真摯に国民の幸福を願っている政治家と良い通信教育の担い手には共通点がある。

種明かしをするまえに、政治家の陥りやすい間違いについて触れる必要がある。政治家は、いろいろな団体から陳情を受ける。こういった陳情の多くは企業や個人の集まりで、特定の集団の利益を代表して、自分たちに有利なように政治家に働きかける。それらの要望が利己的とは言わないが、少なくとも、国民全体の利益を代表していないことは明らかだ。

政治家、少なくとも国会議員は国民全体の利益を考えて行動すべきなのだが、陳情に来られと、目の前にいない大多数の国民の利益より、目の前で懇願する人のことを優先しがちになる。

つまり、本来は全体の利益を考えるべき人間であっても、見えない多数より、目の前の少数の利益を優先してしまうことがある。遠くの親戚より近くの他人ということかも知れない。

これが、通信教育と似ているのだ。通信教育は、多くの場合、受講者の顔が見えない。一部の熱心な受講生は、講師との距離が近く、熱心に質問を寄せたりするので、講師もそれにに応える。しかし、講師は多くの受講生を抱えているので、一部の熱心な受講生にだけ時間を割くことが全体の利益とは限らない。一部の受講生と濃密なコミュニケーションをするより、すべての受講生と少しでもいいから、個別のコミュニケーションを取る方が全体の満足度が高いかも知れない。

教師というものは、どうしても、質問されると答えたくなり、多くの質問を寄せる学生がかわいくなる。通学制であれば、多くの質問を寄せる学生にかかりっきりになったとしても、他の学生からそれほど不満はでないかも知れない。しかし、通信制では、学生が目の前にいないばかりか、講師や他の学生の状況が分からないため、自分だけが独りぼっちにされていると感じる。講師に一度も声をかけられずに辞めていくという事態になりかねない。

つまり、通信制ですぐれた教師には、目の前にいない受講生をイメージできる想像力が必要となる。これは、政治家も同じで、永田町にいながら、全国隅々で生活している国民を想像する力がないと良い政治はできない。

こういう対応は、実はかなり難しい。目の前にいる人との対応を手短に切り上げて、目の前にいない人に時間を回すという話なのだから、目の前の軽症の患者を放置して、より重症の患者がいなかを探すために全員の健康診断をするようなものだ。

通学制の教師は、目の前にいる学生に全力投球すればいい。通信制では、目の前にいない学生、物言わぬ受講生に思いを馳せなければいけない。この両者は、同じ教師でも、まったく別の職業だと思っている。

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このブログで紹介した「ビジネスで失敗する人の10の法則」について自己分析。いわば、独り言ですから、読み飛ばしてください。

10の法則といいながら、11個あるので、今回が最終回。

11.仕事への熱意、人生への熱意を失う

これは、なかなか答えるのが難しい。熱意を失っているということはないので、「NO」ということで間違いはないのだが、以前のような熱意があるかと聞かれると自信ががない。八洲学園高等学校の東京進出、八洲学園大学国際高等学校の開校、八洲学園大学の開学など、自分が直接関わった事業の立ち上げ期と比べると、いくらかモチベーションは下がっている。

常に、最大限の熱意を持って仕事をするということは難しいのではないだろうか。どうしても、波ができる。次に大きな熱意を発揮するためには、いったんクールダウンする必要がる。人生についても同じだろう。大きな目標に向かっているとしても、一直線というわけにはいかない。大きな目標を達成するために、小さな目標をクリアしていく。1つ目標をクリアしたら、いったん休憩したいときもある。

いまがどういう状態かと聞かれると、これがまた難しい。高校や大学を作ろうと決心したときのような具体的な目標はない。もちろん、大きな目標には向かっているのだが、1つ2つと小さな目標をクリアし、次のマイルストーンをどこに置こうかと思案中というところか。やりたいことがないわけではない。やりたいことは常にいくつもある。しかし、そのどれか1つに決めて全力投球する環境になっていない。チャンスを待っているというか、タイミングを計っているという感じかも知れない。もちろん、日々種まきはしているのだが。

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10.将来を恐れる

これも難しい設問だ。自分としては将来どうなるかは、運命と思っているので、何も恐れていないつもりなのだが、20年、30年前の自分と比べると将来のことを考える時間が長くなっているのは確かだ。

以前なら、将来のことなど何も考えていなかった。しかし、今は心配しても始まらないので心配こそしないが、いろいろなケースを想定はしている。その中には、最悪のケースもあるので、そうなってほしくない、とは考えてしまう。「恐れ」というほどではないのだが、そうならないでという根拠のない期待とでも言えばいいのか。

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八洲学園大学が、平成21年度「大学教育・学生支援推進事業」学生支援推進プログラムに採択された。新しい大学で、しかも通信制の大学としては快挙かも知れない。

採択されただけでは、胸を張って威張れるわけではなく、計画通りに実施して成果を上げてこそ、意味があるのだが、まずは、一人前の大学として一歩を踏み出した。

詳しくは、HPでご覧ください。

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9.一貫性のないメッセージを送る

これは判定が難しい。学園のミッションはぶれていないと思うが、2番目の「柔軟性」を無くさないようにすれば、朝令暮改は日常茶飯事で、それが一貫性のないメッセージと受け止められる可能性もある。

また、一貫性のあるメッセージのつもりでも、時と場合、相手次第で、そう受け止められないこともある。その場合でも、発信側の問題なので、胸を張って「NO」と言い切る自信はない。

一貫性がないわけではなく、一貫性を持ったメッセージとして発信されていないという点は多々あるかも知れない。同じメッセージを出し続ければ一貫性が保たれるわけではない。相手に合わせてメッセージを変えることで、全員に同じメッセージとして伝わる。ここは反省すべき点だ。

いつ行ってもおいしいお店は、いつも同じ味なのではない。お客さん、季節、気温や素材にあわせて味付けを変えている。正確に計量して同じ分量を入れて同じ味になるになら苦労しないのと同じかも知れない。

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8.官僚組織を愛する

これは、間違いなくNO。愛するどころか大嫌いだ。間違っても役所に勤めたいと思ったことがなければ、大企業も二度と勤めたくない。ネット世代のさきがけだからか、フラットな組織の方が仕事がしやすい。ピラミッド構造の組織だと、上位の者は、下位の者より多くの情報が集まる。その豊富な情報を背景に権限を行使する。ところが、ネットで情報を共有すると、肩書きに関係なく、誰もが同じ情報にアクセスできる。そうなると、部下が知らないことを知っているという特権だけで権威を維持することは不可能となる。

逆も言える。管理職も、担当者を通さなくても、直接、現場やお客様の情報に接することができる。その方が、正確な情報を早く手にすることができる。

ネットの普及で、これまでの官僚的な組織は間違いなく変質を迫られるだろう。そんな前世の遺物を愛する気にはなれない。

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7.専門家と外部コンサルタントを全面的に信頼する

これは完全にNO。

うぬぼれるなとお叱りを受けるくらいに、弁護士、会計士と言えども専門家やコンタルも信頼していない。どんな専門家が言ったことでも必ず原典を調べて裏を取るようにしている。後で間違っていたとわかっても、専門家が言ったという言い訳は通用しない。まして、コンサルはまったくリスクを取らない評論家と変わらない。リスクをシェアするコンサルティング会社であれば、そのリスクの取り方次第で信用できることもあるが、そのような会社は稀だろう。

専門家やコンサルというのは、改革を行うときの外圧として利用するものであって、経営判断の材料になり得るものではない。社長が改革と声高に叫んでも社員が反応しない場合に、コンサルタントの意見として伝えれば、急に言うことを聞くようになった、という話は耳にする。大学で言えば、文科省が言ったといえば、誰もが疑いもせずに従うのに近いかも知れない。しかし、私は、文科省が言ったとしても、その根拠の法令や省令を自分で確かめないと信じない。

そうやって、原典に当たることが自分の勉強にもなるし、第3者に伝える場合に説得力を持つ。研究者なら論文を書く際に必ず原典を調べるのと同じだ。今は、ネットで調べるがつくことも多く、時間が節約できて助かる。ただし、ネットの情報が原典かをチェックする必要はあるのだが。

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Profile

和田 公人
昭和35年3月1日生まれ
奈良県出身、神奈川県在住
立命館大学卒業(経営学部)
桜美林大学院修了(大学アドミニストレータ専攻)
学校法人八洲学園 理事長
学校運営機構株式会社 取締役
 インターネット家庭教師事業   「東大ダイレクト」
株式会社SOBAエデュケーション 取締役
株式会社デジタル・ナレッジ・ユニバーシティ・ラーニング 取締役
「和田公人の学校の作り方」(Blog)
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