台湾の教育事情を視察するために台北に来ている。
台北は日本統治時代の教育制度が色濃く残っているので、基本的に日本とほとんど同じで、現在抱えている問題も似ている。また、距離的に近く、交流も多いためお互いの教育事情は広く知られている。
そのため、お互いの研究も進んでいる。今回も、日本語が堪能で、日本の教育事情にも詳しい国立台北教育大学の教授にコーディネイトしてもらった先を中心に視察した。その中で、おもしろかったのは、ある私立の幼稚園から高校まである学校なのだが、写真にあるようなスパが温水プールの隣に設置してある。
話によると、当初は教員のストレス解消のために作ったのだが、現在はOBや保護者も会費を払って会員になると利用できるようにしたとか。それほど台湾での教員の仕事が大変という見方もできるが、それより、OBや保護者との接点を維持しようという姿勢に感心した。台湾の私学は政府からの助成がほとんどないので、OBや保護者からの支援は重要なのだろう。地域への開放も考えているとのことだったので、地域からの寄付も集めようということなのかも知れない。
いずれにせよ、補助金や授業料だけに頼らない姿勢は学ぶべきかも知れない。

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平成21年度学校基本調査速報が文科省のHPで公表された。
それによると、高校進学率は97.9%で過去最高のようだ。ほぼ全員が高校に進学するのだから無償とのことだろう。高校以外に高等専修学校も無償となるようなので、ここへの進学率0.2%を加えると98.1%が無料で教育を受けることができることになる(私学は一部の補助だが)。
この無償化で、就職していた0.5%の人、統計でその他に集計されている1.4%の人が進学するようになるだろうか?そうなった頃に、高校も義務教育化されるというシナリオが見え隠れする。
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民主党が早々に廃止の方針を打ち出していたので、「やはり」というところだが、教員免許更新制度は10年度限りで廃止にするようだ。個人的には、この制度自体は、あまり感心しないので、廃止して新しい制度に作り直すのは賛成だが、教員免許が終身資格ということには反対だ。運転免許のように、最低限の教師としての資質を定期的にチェックする制度は必要だろう。
一方、教員免許を取得するのに、従来の4年から6年とし、修士レベルにすることは賛成だ。フィンランドに視察に行った際、修士が教員免許の基礎資格であり、教師が相当の知識と自信を持って、クラス運営に当たっていたのを見かけた。
ところが、新たに免許を取得する人が6年で、既得者が4年でいいかとなると、疑問だ。4年で免許を取得した人にも、あたらな研修制度を設けて、ふるいにかける必要があるのではないだろうか。できれば、通信制の教職大学院ですべての教員が修士を取得できるようにし、専修免許(大学院修了で取得できる教員免許)が管理職の最低条件とすればどうだろうか。
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八洲学園大学が開学した際は、生涯学習学部の下に家庭教育課程と人間開発教育課程を置くという珍しい形態でスタートした。課程とは学科相当なのだが、課程は学科と違ってお互いの開設している科目を自由に履修できるという特徴がある。家庭教育と人間開発教育は共通するところもあるということで、他に例を見ない課程という形を選択したのだが、実際には、教員組織も別々で研究もそれぞれの課程で行われ、学生さんもそれぞれの課程に所属しているという状態で、課程の特色が生かしきれていなかった。
そこで今年度から両課程を生涯学習学部生涯学習学科に統一し、その下に人間教育開発専攻、家庭教育専攻を置くという学部改組を行った。カリキュラムはそのままで1つの学科に統一したわけだ。この学部改組の際に、専攻という区分もなくし、1つの学科の中に、人間開発、家庭教育に関する科目を開講し、科目習得認証、履修証明や資格などで学ぶ内容をグループ分けするようにできないかと提案したが、開学当時の申請内容と異なってくるので文科省がOKと言わないのでは?」との意見があり、段階的に1学科へ移行することになった。
ところが、先日、担当者が文科省へ相談へ行ったところ、学科内のことなので、大学の自主的な判断で問題なく、文科省へは届出だけで良いという回答を得た。そこで、来年度から一気に専攻をなくし、生涯学習学部生涯学習学科というシンプルな形にすることになった。
課程や専攻で入学した学生さんが卒業するまでは、課程も専攻も残るが、今後は課程や専攻という区分に関係なく、開講される科目から自由に科目を選択できるようになる。もちろん、開講科目は毎年見直されるため、どんどん新しい科目も登場するだろう。逆に、人気のない科目が消えていくことになる。時代のスピード感からすれば、4年で半分くらいの科目が入れ替わるの理想的かも知れない。
人気がなく開講されない科目の先生は失業ということになるかもしれない。今回の改組に合わせて、教員にも科目を運営するという経営的観点が導入されることになった。人気取りになったり世間に迎合し過ぎるのはどうかと思うが、学生さんや世間のニーズに応えることは重要なので、これからは、個々の教員も「誰に、なぜ、それを学んでもらうのか」を常に問い続けることになるだろう。
今回の改革は大学側から出てきたもので、理事会は追認しただけだった。開学して5年目でようやく、よちよちながら一人歩きを始めたというところだろうか。
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