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2009年12月 アーカイブ

2009年12月21日

平成21年度 生涯学習機関等の連携に関する実践交流会の報告(その1)

 12月17日、18日に、新潟県立生涯学習推進センターで「平成21年度 生涯学習機関等の連携に関する実践交流会」が開催されました。当日は20数年ぶりの大雪に見舞われ、空や市内の交通がマヒしましたが、センターの松井周之輔所長さんのお言葉をお借りすれば、「雪をも溶かす熱い実践交流会」で、大雪の中を参加者が続々と集まり、どこの分科会もいっぱいでした。
 新潟県立生涯学習推進センター、国立教育政策研究所社会教育実践研究センターの皆様のおかげで、充実した2日間を送ることができました。

 両日とも「学習成果の活用」の分科会に参加しましたが、教育基本法第3条に「国民一人一人が、自己の人格を磨き、豊かな人生を送ることができるよう、その生涯にわたって、あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切に生かすことのできる社会の実現が図られなければならない」と規定されたこともあり、さまざまな自治体が学習成果の活用支援に取り組むようになってきているようです。

 人々が学ぶだけでなく、その成果を生かして地域で活動することは、地域の活性化のためにも期待できると考えらます。ただし、各自治体の財政当局からはカルチャーセンターのようなことをする必要があるのか、といった声が上がっているとのことです。
 学習機会の提供のみならず、学習成果の活用支援にあっても、公的資金を投入する場合には地域活性化に結びつく観点を取り入れる必要があるのかも知れません。

 発表者とフロアの討議の中で、県民カレッジ等のことが話題になりました。県民カレッジ等の累積加算できる学習成果の評価システムを活用して、学習成果の活用支援をしている、もっと積極的に県民カレッジを活用したい、といった声が複数の自治体から上がりました。
 県民カレッジ等は、平成6~9年に文部省生涯学習局(当時)で「生涯大学システム」の研究開発が行われ、その成果から各地の道府県や市に構築されたものです。本学の山本恒夫学長が主査をされ、非常勤講師の伊藤康志先生が文部省の担当官として取りまとめられ、浅井も参画させていただきました。理論的には、生涯学習支援システムのモデルともいえる仕組みを有しています。

 18日に行われたパネルディスカッションにつきましては、後日ご報告いたします。

2009年12月24日

平成21年度 生涯学習機関等の連携に関する実践交流会の報告(その2)

 12月17日、18日に新潟県立生涯学習推進センターで「平成21年度 生涯学習機関等の連携に関する実践交流会」が開催されました。当日は20数年ぶりの大雪に見舞われ、空や市内の交通がマヒしましたが、センターの松井周之輔所長さんのお言葉をお借りすれば、「雪をも溶かす熱い実践交流会」で、大雪の中を参加者が続々と集まり、どこの分科会もいっぱいでした。新潟県立生涯学習推進センター、国立教育政策研究所社会教育実践研究センターの皆様のおかげで、充実した2日間を送ることができました。
 今回は18日に行われたパネルディスカッションについてご報告いたします。

 18日のパネルディスカッション「地域の新しいネットワークづくり」では、本学の山本恒夫学長もパネラーのお一人として登壇されました。その他のパネラーは文部科学省生涯学習政策局社会教育課企画官・岩佐敬昭氏、特定非営利活動法人シブヤ大学学長・左京泰明氏で、コーディネーターはふるさと再生塾塾長(前札幌国際大学学長)・小山忠弘先生でした。

 岩佐企画官は、熊本の通学合宿を事例に、地域の人々との"つながり"の中で子どもたちが育まれることをお話されました。
 左京シブヤ大学長は、東京の渋谷で展開される市民講師による講座:シブヤ大学を紹介してくださいました。渋谷の至るところで開催される、この気さくな講座は20代30代の女性受講者でいっぱいということです。静岡市(旧・清水市)の清見潟塾の都市版、富山県のインターネット市民塾の対面版といえるかも知れません。

 本学の山本学長は、少子高齢化、人口減少が進む地域にあっては伝統を継承しつつも創造にチャレンジしていく必要があること、創造は事象を関係変換させる工夫で可能なこと、ネットワークは情報や資源が交換されることにより形成されるものであること、などをお話されました。さらに、地域の活性化のためにはものづくりが重要であることにも触れられていました。

 このパネルディスカッションのテーマは前述したように「地域の新しいネットワークづくり」です。"ネットワーク=人と人のつながり"といった観点からのお話が多かった中、「ネットワークは資源交換である」という山本学長のご発言は新鮮であったようです。
 地域課題を解決するためには具体策が必要ですので、その手がかりになる考え方が求められているからです。

2009年12月30日

平成21年度 生涯学習機関等の連携に関する実践交流会の報告(その3)

 12月17日、18日に、新潟県立生涯学習推進センターで「平成21年度 生涯学習機関等の連携に関する実践交流会」が開催されました。当日は20数年ぶりの大雪に見舞われ、空や市内の交通がマヒしましたが、センターの松井周之輔所長さんのお言葉をお借りすれば、「雪をも溶かす熱い実践交流会」で、大雪の中を参加者が続々と集まり、どこの分科会もいっぱいでした。新潟県立生涯学習推進センター、国立教育政策研究所社会教育実践研究センターの皆様のおかげで、充実した2日間を送ることができました。
 12月21日の本ブログ「その1」で「学習成果の活用」の分科会の様子をお伝えしましたが、2つの実践事例についてもう少し詳しくご紹介したいと思います。

 17日には新潟県長岡市の「まちの先生」企画講座の実践発表を聞きました。
 長岡市では講座等を充実してほしい、学んだ成果を還元したい、といった市民の要望に応え、平成18年より生涯学習人材バンク「まちの先生」に登録した市民が自ら企画し、主体的に実施する講座を開設しています。市は選考委員会の設置、会場の確保、広報、受講申込み受付、講座終了後の自主運営化等を支援し、講座にかかる費用は参加者の受講料で賄っているということです。
 選考委員会は、「特定の市民を対象にしない」「公序良俗に反しない」「政治・宗教・営利等の活動を目的としない」といった基準で企画を選定しています。

 受講者の71%が「良かった」、23%が「まあ良かった」と回答しており、とても好評のようです。
 事業化のメリットとしては、平成21年度の講座数は40講座となるなど、多様なプログラムの提供が可能になったこと、「まちの先生」の技術向上につながること、市民の自主学習への意欲を高める機会になっていること、などがあげられていました。

 八洲学園大学でもGPの学生支援プラットフォームづくりの中で、学生講師による実践力育成講座「やしま仕事塾」を2~3月に実施しますが、まさに同じ発想といってもよいでしょう。学んだ成果を社会に還元することは、社会を活性化させる上でも意味があると思います。

 18日には群馬県の「吾妻西部町村連携講座およびふるさとキッズ事業」の実践事例の発表がありました。今や、我が国で最も有名なダム、八ツ場ダムがある地域です。
 嬬恋村、草津町、六合村、長野原町の4町村はそれぞれ1本ずつ講座を企画し、「吾妻西部町村連携講座」を開設しており、互いに他町村の住民を受講者として受け入れています。また、4町村が実施する、子どもや親子対象の「ふるさとキッズ事業」では互いに他町村の子どもや親子にも開放しているということです。

 一言で"連携"といっても、行政規模や施策はそれぞれの自治体で異なりますから、市町村域を越えて調整し、協力し合うのは針の穴をラクダが通るぐらい難しいものです。しかも自治体トップや担当者が変われば考え方も手法も変わりますから、広域連携を継続させることはそう簡単なことではありません。
 しかし、それを実現させれば、嬬恋村、草津町、六合村、長野原町の4町村のように1事業の負担で4倍の事業数を確保することができます。

 ちなみに、県域を越えた広域連携として有名なのは、栃木県足利市、佐野市、群馬県太田市、館林市、桐生市の両毛ネットワークです。講師情報の共有化等を行って、1つの負担で5倍の情報を獲得しています。

 関係者の地道な努力と地域住民の参画が、地域の発展の鍵を握っているように思われます。

 なお、17日の学習成果の活用の分科会では「茨城県生涯学習・社会教育研究会の取組」という実践事例発表もありましたが、残念ながら大雪による交通マヒで発表には間に合いませんでした。

 今年もあとわずかです。
 平成22年も、今回ご紹介した実践事例に負けないような刺激的な実践が、全国各地で生まれることを期待したいと思います。

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