このごろ思うこと
1月29日の新聞によると、政府は2010年度から5年間の子育て支援の方向性を定めた「子ども・子育てビジョン」を閣議決定した。主な保育関連サービスの一つを揚げると、現在25,000人いる保育所待機児童の3歳未満児の定員を年5万人位増やし、5年後に今より27万人多い102万人とするそうだ。また、幼保一元化の具体策を協議する「子ども・子育て新システム検討会議」の設置を決めた。6月をめどに基本的方針をとりまとめるという。
歴史を遡ると、明治25年9月、東京女子高等師範学校(現御茶ノ水女子大学)附属幼稚園は分室を設置して、下層階級の幼児を保育し、簡易幼稚園のモデルとした。簡易とは簡略するということで、小学校の教員や適格な婦女に保母を代行させたり、保育科目の一部を削除したりした。簡易幼稚園は普及しなかったが、私はここに幼・保一元化の萌芽を考えるのである。
また、大正15年4月、幼稚園令、幼稚園令施行規則が公布された。この施行規則に、父母が就労し、家庭教育を行うことが困難な家庭の多い地域では、幼稚園は配慮を要するとある。即ち、保育の時間は早朝より夕刻に及んでもよいし、入園の年齢も原則は従来どおり、3歳より尋常小学校就学の始期に達するまでであるが、3歳未満の幼児でも入園できるといっている。ここに、幼保一元化の提言の兆しが見られる。
ところで、平成18年10月より認定こども園制度が開始された。これは親の就労の有無に関係なく利用できること、適切な規模の子ども集団を保つこと、幼稚園の空き教室の利用による待機児童の解消、地域の子育て支援を目指したものである。認定件数は平成21年4月1日現在、358件である。政府の目標は2,000カ所以上整備する予定であるようだが、財政支援が不十分なのであろうか、目標には程遠い。
幼保一元化は省庁再編に関わるので、簡単にはいかないであろうし、保育所定員を増やしても保育・教育の質の低下が危惧される。
とにかく、半ば期待しながら、幼保一元化等の政府の具体策を待っている。