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CTAの高架橋の老朽化

 戦後アメリカで公共交通が衰退した最大の理由は、1960年代以後のモータリゼーションの激化と連邦政府の補助金削減にある。これは、アメリカ社会の在り方を実にうまく映し出した「衰退」であり、興味深い。

loop bridge.JPG シカゴCTAの高架橋(都心部のLoop)

 特に連邦補助金の削減は、冷徹なアメリカ地方自治において深刻であったし、またその削減は、公共交通を存続させるにはいかに新たな税負担が課されるのかを地域住民に理解させるものでもあった。特に1970年代は全米の公共交通の多くがこの問題に直面し、かろうじて存続の道を選択したのである。シカゴ市公共交通機関CTAは、典型例であった。

 現在、連邦補助金は、「TEA21法」(交通平等法)という連邦法を根拠に全米の大都市の公共交通機関(地方政府)を中心に交付されている。これは、簡単に言えば駅舎内でのバリアフリー化等を推進させる補助金である。しかし、この連邦補助金を受取るには、条件がある。CTA自身も、それに係る費用の一部を自己負担しなければならないのである。CTAにとってこれは財政負担の増大となる。

cta entrance.JPG シカゴ都心部にあるCTA高架橋(改札口)への階段。屋根に注目。

middle steps.JPG
階段を上ると、このような感じ。さらに階段を上がればプラットホーム。

 CTAの保有する駅舎の多くは、バリアフリー化が全く進んでいないものが目立つ。それはCTAが財政難である意外、理由は見当たらない。CTAの資本会計の財源をみると、連邦補助金が7割、残りはイリノイ州補助金。州補助金の拠出根拠は、Illinois Firstという州法であり、これは時限立法である。州政府が引き続きインフラ整備の補助金を拡充する意思決定をしない限り、CTAの駅舎等のバリアフリー化は連邦補助金に依存する結果となり、事業ペースの低下が予想される。今後、州議会はどう判断するのか、注目である。
 

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2006年8月 4日 02:34に投稿されたエントリのページです。

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