今回は、「レジ袋廃止」編です。
お話に入る前に、重要なポイントを一つ。
アメリカは「地方自治」の百貨店のような国です。州レベルは勿論のこと、地方自治体(city, county, school district, special district等に分類されます)レベルに至ると、実に制度が多様化しています。この「地方自治」の究極的な考え方は、税や財政システムを自分達で決定し、必要に応じて再編するというもの。アメリカでは、経済的、財政的な面での自立や自生という考え方が、「地方自治」の基礎を形成してます。
近年わが国でも、地方財政ファイナンスという言葉が注目されていますが、国の補助金である地方交付税交付金を前提としたものであるため、アメリカ型の「地方自治」の意味とは大きく異なっています。
さて本題。
今回は、アメリカ型の「地方自治」の体現としての事例を紹介します。シアトル市の「レジ袋廃止」の事例です。これは、ある大手スーパー(民間部門)が4月22日から、地球温暖化対策の一環としてアメリカ、カナダ、イギリスにある全270店舗でレジ袋を一切廃止したことを受けて、地方自治体(政府部門)も追随した形となりました。シアトル市は来年1月よりレジ袋廃止条例を施行し、レジ袋を使用する場合は1枚20セントを課金するようです。こうした自治体の動きは全米に広がっているようです。買い物客はバック持参で来店します。
実は、シアトル市に先駆けて、サンフランシスコ市は昨年、世界の主要都市で初めてレジ袋を全面的に禁止する条例を施行したことで注目されました。地球温暖化対策に及び腰のように思われがちな、消費大国アメリカですが、州や地方自治体レベルでの個別の事例を拾うと、決してそうではない実態が浮かび上がります。
これも、アメリカが「地方自治」の百貨店であることを顕著に現しています。
「みなと・サンフランシスコ」を沖合いから望む。
坂道の多いサンフランシスコ市内。歴史的建造物保存や「成長管理政策」(smart growth policy)の都市計画でも知られる同市。「みなと・横浜」も地方自治を発揮できるか。
