八洲学園大学公開講座「ファミリー・コミュニケーション運動 -子どもへの理解のために-」(2008/9/26~2009/1/17)、第4回目がもうすぐ開講になります。内容は、以下の通りです。
2008年11月アーカイブ
11月7日から11月13日まで、沖縄に行ってきました。海洋博公園から歩いて15分くらいのところに、八洲学園大学国際高等学校があります。その国際高等学校で11月スクーリングが開催され、全国から約60名の高校生が集いました。先生と生徒たちが、朝8時半から夜10時半まで、熱心に勉学に明け暮れました。夜、構内を歩くと、暗闇の中に、教室の灯りが煌々と輝き、熱心に勉学に励む姿が浮かび上がって見え、目頭が熱くなりました。休み時間には、生徒たちは職員室に来て先生たちと親しそうに話していました。親と離れて暮らすことが、生徒たちを前に推し進めているのだと思います。わたしにも、ウォーキングしているときに生徒たちが話しかけてくれました。「先生、どうしてそんなに歩くん?」「年をとってきたから。まだまだ死に神につかまりたくないのよ。」「エーッ、そんな年に見えへんよ。でも、おもろいわ。そんな言い方、聞いたことあらへんよ。」と言って、しばらく笑ってくれました。いいな。笑っている姿が、生き生きとしていました。
途中で大潮の日があり、海岸に行くと、向こうのエメラルドビーチまで岸が干上がっていました。いつもは満々と押し寄せる海も、これほどまでに後退していくことがあるのです。
人生もそうだと思います。自分の生き方を妨げるものが押し寄せてくることも多々あります。そのようなときには、圧迫感に打ちひしがれそうになります。しかし、きっと、それが引いていくときがあるのです。そのとき、歩いていく道が見えてきます。今、この国際高校で学ぶ生徒たちには、その道が見えてきているのだと思いました。その姿を思い浮かべながら、この海岸を歩きました。
また、わたしの授業、「生命尊重と家庭教育」「小学校道徳教育と家庭教育」も、その国際高校からインターネットでライブ配信することができました。遠くは、イギリスの学生さんが聞いてくれました。多くの人とのつながりの中に生かされていることを感じた一週間でした。
100年に1度の経済混乱だといわれています。アメリカの大統領選挙、日本の衆議院解散問題など、経済だけでなく政治も大きな変動期に入っているようです。それにしても、日本人の生活感覚はあまり動揺していないようです。たしかに、テレビなどのマイクを向けられると、不景気が問題とされ、生活に困っているという話しをする人が圧倒的に多いのですが、人々の日常生活で、明日の食事を気にしているような人はほとんどいないようです。新しい店ができると行列をつくって押しかけますし、レジャーもけっこう楽しんでいます。この、ズレはどこからくるのでしょうか。
マスコミの情報では、日本社会の格差は拡大し、豊かなものと貧しいものの差はどうしようもないほど広がっているようです。それだけをみていると、今にも日本国は崩壊してしまいそうな感じを受けますが、本当にそうでしょうか。マスコミの感覚と庶民の生活感覚とが大きく開いているように思います。
日本人は、みんな同じであることが好きなようです。ですから、戦後アメリカから、自由、平等、個人といった価値観がもちこまれると、いっせいに飛びついて有難がりました。少しでも違いがあると「差別」だと騒ぎ、物事の区別をすると差別につながると批判します。現在の「格差」問題は、気をつけなければとんでもない方向へ連れて行かれる危険があります。小中学校で生徒の名簿を男女別に作成したら、差別になるから混合名簿にしなければならないといった論理が、大手を振って通用するようでは、日本の将来が心配です。
伝統的な日本人の価値観には「分を知る」という考えがありました。自分がもっている能力、おかれた状況によって、自分の居場所がきまる。それを忘れて、「分不相応」の地位や立場を求めることは、好ましくないという考えです。現在のマスコミを支えている人たちは、こうした価値観を忘れ、自分の条件の実態を無視して、一般的な理想を追い求めているように思えます。ですから、私たちの生活実感から離れた情報を唯一の価値であるかのように垂れ流すのです。現代の私たちの生活は、マスコミの情報なしには成り立ちません。しかし、マスコミの情報を鵜呑みにするこうは、非常に危険です。大量に押し寄せる情報の中から、本当に必要な情報と無視してよい情報を見分けることが大事です。大学での学習は、そうした能力を培うことだといえます。
在学生及び卒業生の皆さんへ
八洲学園大学家庭教育研究会では、第3回家庭教育研究・活動報告会を下記の通り開催することになりましたので、ご案内いたします。
今回は、本学学生2名の報告のほか、ファミリーライフエデュケーターとしてライアソン大学(カナダ)で資格認定を受けご活躍中の林真未さんをお招きし、講演をしていただきます。
この報告会には、本学の正科生・卒業生・教員であればどなたでもご参加いただけます。報告内容に関連して、参加者どうしが意見交換・情報交換をする有意義な場にできればと考えております。どうぞご参加ください。
※参加には申し込み手続きをお願いしています。下記に従って手続きを完了させておいてください。
記
日時:2008年11月24日(月、振替休日)13:30~16:40
場所:八洲学園大学6A教室/eLY「八洲学園大学家庭教育研究会」教室(卒業生は当日のみeLY上の教室に入室していただけます)
内容:
研究・活動報告(13:35~14:45)
・塚崎貴代美(八洲学園大学人間開発教育課程)
「家庭の中の読み聞かせの役割」 司会:生越詔二
・高祖常子(八洲学園大学家庭教育課程)
「父親の育児参加と母親の育児ストレスについて」 司会:福田博子
講演(15:00~16:30)
・林 真未(ライアソン大学認定ファミリーライフエデュケーター)
「日本の家庭支援はまだ夜明け前~家庭支援先進国・カナダに学ぶ~」
申込方法(在学生):
①eLYにログインし、「科目検索」を利用して「八洲学園大学家庭教育研究会」の教室をみつけ、入室してください。
②質問機能で、学籍番号、所属課程、氏名、登校参加/ネット参加の別、の4点を書いて送信してください。
③折り返し「回答」で手続き完了をお知らせいたします。
申込方法(卒業生):
①メールで、在学時の所属課程、氏名、登校参加/ネット参加の別、の3点を書いて送ってください。送信先アドレスは、home-edu@yashima.ac.jp(家庭教育課程)です。
②返信で手続き完了をお知らせいたします。
申込締切: 2008年11月22日(土)
「報酬系人生」のすすめ
愛や喜びや悲しみの感情、すなわち人間の情動について、科学的な解明が進んでいます。
文科省の「情動の科学的解明と教育等への応用に関する検討会」が平成17年に出した報告書でも、とくに幼少期の愛情について、「適切な情動の発達については、3歳くらいまでに母親をはじめとして家族からの愛情を受け、安定した情緒を育て、その上に発展させていくことが望ましいと思われる」と語られ、こうしたことについての科学的解明が今後必要であるとしています。最近、この「愛」の科学的解明に関連した実に興味深い研究紹介がありましたので、紹介したいと思います。
「愛が癌を抑制する」と言ったら驚くかもしれません。
しかし、筑波大学で「心と遺伝子の関係」を研究している宗像恒次教授は、そうした愛と遺伝子という一見関係のないようにみえる両者の密接な関係について、大変興味深い研究を伝えています。
簡単に言えば、愛や喜びといった「報酬系」と呼ばれる情報回路は癌抑制遺伝子を増殖させる、というのです。報酬系情動というのは愛や喜びなどの積極的情動で、憎しみや悲しみといった嫌悪系情動とは正反対の情動のことです。
こういう説明です。癌抑制遺伝子が働くと癌の増殖が止まるということは分かっている
が、どうしたら癌抑制遺伝子が働くのかということは、まだ解明されていません。ところが、臨床実験のなかで驚くべきことがわかってきました。
「臨床実験を行う中で、誰かを愛していると「P53」、自分を愛していると「RB」という癌抑制遺伝子発現率が、なぜか、2倍~100倍にもなることが分かってきました」。
P53やRBは癌抑制遺伝子ですが、「愛している」ことによってその発現率が二倍から百倍にもなるというのです。まさしく「愛」は癌を抑制するのに重要な役割をもっていることになります。それはどうしてでしょうか。
そのメカニズムについて教授は、愛や喜びの報酬系情動の微振動が起こると、ちょうど
電子レンジが水分子を振動させるのと同じように、その微振動が癌抑制遺伝子を「共振」させているのではないか、と語っています。
この癌抑制遺伝子が働く機序については、さらに多くの症例を集めて研究を深めたいとしていますが、実に興味を引く研究です。
宗像氏は、とくにこの報酬系情動の人間の健康にとっての重要性を強調して次のように語っています。
人には「人から愛されたい」「自分を愛したい」「人を愛したい」という愛の欲求段階があります。赤ちゃんのときは人から愛されることしかできないように、まずは、無条件に「あるがまま」を守護されることが必要です。それがないことを示す嫌悪系記憶は、いわば無意識の「心の傷」になってしまい、大人になっても、漫然とした不安を抱えるようになってしまいます。・・・
他からの報酬を求めることなく、自分自身の人生を楽しむことを追求する「自己報酬追求型」の人生を生きることが大切なのです。これが病気のない生き方にもつながってきます。
八洲学園大学公開講座「ファミリー・コミュニケーション運動 -子どもへの理解のために-」(2008/9/26~2009/1/17)、第3回目がもうすぐ開講になります。内容は、以下の通りです。
