2009年8月アーカイブ

 私が幼少年であったころ、田舎住まいということもあって、兄弟やその友達と連れ立って野山を駆け回ったものです。そのときに、親はいちいちついて回っていなかった記憶があります。しかし、自分が親になってみると、そのようなことをなかなかさせることができません。まだ子どもが未就学年齢ということもありますが、週末などには、親子連れ立って遊びに出かけるということがしばしばです。公園などに到着した後には、なるべく干渉しないように遠巻きに見守るようにしているのですが、いつも視界の中には子どもを入れている、という状態です。こういったあり方がよいのかどうか、少々疑問に感じながらも、今のところはそういった感じです。ただ、「親」という漢字を分解すると、「立」+「木」+「見」なので、木陰にそっと立ってじっと見守る、というのは、親の基本的なあり方なのかもしれません。

 小学校に上がれば行動範囲ももっとひろがり、目が行き届かないようになるのだろうとおもっています。それを頼もしく思うであろう反面、今の社会状況を考えると不安な部分もあります。「可愛い子には旅をさせよ」といったこともあるので、親も不安を克服しつつ、少しずつたくましくなっていかなければなりませんね。

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夏祭り
江田 英里香


 幼少時代、夏と秋に行われる近所の神社での祭りがとても楽しみでした。近所の神社とはいえ、割と規模が大きく、秋の祭りには各町内がだんじりを出し、子ども達が引っ張りました。夏の祭りは、夏休み最中に行われるので、久しぶりに友達に会える機会でもあったし、300円のお小遣いの中から、好きなものを買えるという喜びもありました。そして、何よりもその祭りのにおいが大好きだったのです。

 神社には長い石段があり、石段を上りきると、社殿のある境内へとたどり着きます。そこには、習字で書かれた提灯が灯されていました。自分が作った提灯を探して、お賽銭を投げ入れ、次のお祭りが早く来ますようにと心の中で願ったものです。

 時が経ち、大人になり、転々と引越しをするうちに、地域の夏祭りがいつなのか、どこで行われているのかすらにも興味を示さなくなりました。夏祭りにばったり遭遇すると、「巷は夏祭りの季節なんだ・・」と幼少時代の祭りのにおいを思い出しました。

 
 そんな中、数年前から行き始めた祭りがあります。夫の実家で行われる夏祭りです。夫の実家がある地域は大きな川が流れ、自然だけが自慢の小さな小さな町です。その町が一年で唯一にぎわう日がこの夏祭りの日なのです。

 盆の送り火と川供養の奇祭であると同時に稲を病害虫から守るための虫送りの意味も込められていると言われる火祭りには、子ども達が火の玉を投げる「投松明」、町内各寺院から集められた塔婆の山に点火する「大松明」、そして「灯篭流し」が厳かに行われます。そして、「百八たい」の円錐形のたき木の山に火が灯され、クライマックスの花火が始ります。

 今年の火祭りには最後の花火だけを見に行ったのですが、それでも川べりに座って見る壮大な花火には心が弾みました。きっと、この鼻につく火薬の煙のにおいが、私の新しい夏のにおいになることだろうと・・。

 不況で地域の祭りや花火大会が開催中止となる中、市民で作る祭りや花火大会も各地で開催されているそうです。私が夏祭りを毎年の楽しみとしていたように、そして、大人になった今でも、当時の祭りのにおいに懐かしさを感じられるように、地域のお祭りや季節の行事を子どもたちに残していきたい、伝えていきたいと強く思います。


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「百八たい」これが108個並びます。

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クライマックスの花火。

 

徒然なるままに...
家庭教育専攻/課程 岩井 貴生

 神戸の祥龍寺に菅宗信禅師という方がいらっしゃいました。禅師は戦後、何処にも行く宛もない百人あまりの孤児を引き取り、子供たちの食を確保するために毎日托鉢行に専念しました。托鉢や布施などで得た現金は全て子どもたちのために使用したために、電気代や水道代を払うことができずに全て止められたそうです。そんなある日、赤ちゃん孤児の便が通らなくなり高熱が出ました。しかしお金がなかったため、病院で受診さえてあげることもできず、また浣腸を買ったりすることもできませんでした。そこで和尚は、何の迷いもなくその子の肛門に自分の口をつけ、思いっきり吸い出して見事にその子の便は通りました。

 菅宗信禅師の逸話をもうひとつ挙げてみましょう。祥龍寺の池にいる蛙を弟子が捕まえてどこかに移動しようとしている様子を見たとき、禅師は「なにをやっておるのじゃ。その蛙は一生そこに住んでいるのだぞ。お前はたった数年しかここにいないくせに余計なことはするな」とその弟子を怒鳴りつけたそうです。蛙の寿命は約1年です。蛙の一生を考えると、その弟子の数年よりも長く生きているということ(長上を敬うということ)を相対的時間論の視点ではなく、永遠を瞬間の中に見出す絶対的時間論で以って弟子に教え伝えたのです。

 菅宗信禅師の行動に本当の<やさしさ>を見出せるように思います。禅師のような行動を実践することは、凡人の私にはなかなかできることではありませんが、少しでも分別(苦しみ)の世界を超越した境地に近づけるように、毎日の生活の中で行じていこうと考えている今日この頃です。葉月の棚行前に、ふっと心に浮かんだことを徒然なるままに書いてみました。

 文頭で述べるべきでしたが...書き忘れましたので...ここで一言。 残暑お見舞い申し上げます。


追伸
皆様にお知らせです。8月22日(土)に日本家庭教育学会24回大会で、「家庭教育における経験主義に関する一考察-西田哲学<純粋経験>論の視点から-(仮)」という題目で研究発表することになりました。経験主義に傾倒しがちな家庭教育で真なる経験とは何を意味するのかといった内容の話をしようと考えています。もしよろしければ、足をお運びください。

<日本家庭教育学会第24回大会>
期日:平成21年8月22日(土)10:00~16:30
会場:倫理文化センター
場所:倫理研究所

〒101-8385 東京都千代田区三崎町3-1-10(JR水道橋駅西口下車5分)
TEL 03(3264)2251


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去る7月28日に開催されました「第5回家庭教育研究・活動報告会」の様子をYouTubeで見ることができます。

是非ご覧頂き、次回ご参加ください。お待ちしています。

▼YouTube 「第5回家庭教育研究・活動報告会」

家庭教育の教員より(18):石井雅之 教授

通信制大学とスクーリングの魅力
家庭教育専攻/課程 石井雅之
                         

 春学期の通常スクーリング「公共精神の育成(演習)」「正義感の育成」の全日程を終えて、あらためてインターネット配信による双方向ライブ授業はなかなかいいなと思った。そう思えるのは、受講者の皆さんの熱心さによって、授業配信システムの機能が活かされているからだということも、あらためて確認した。

 「発言」機能(チャット機能)では、受講生から「こんばんは。きょうもよろしくお願いいたします」といったあいさつをいただいて、気持ちよく授業を開始する。授業終了時には「ありがとうございました」書き込んでくださる。こちらこそありがとうございました、という気持ちになる。
 私の場合、他大学の授業で、毎回の授業終了時に「ありがとうございました」と言っていただいたことは、あまりない。専門学校等、二、三の学校で経験したことはあるが、それらはみな、きまりに従ってのことで、自発的なものではなかった。(聞くところによると、他大学の集中で行われる登校スクーリングでも、最終回にはそんな雰囲気になるそうではある。)
 授業時における教員と受講者の距離は、ずいぶん近く感じられるのである。

 もちろん、あいさつするだけが「発言」ではない。授業時の「質問」や「意見交換」もなかなかよい。
 受講者からの音声は流れないので、当然、静粛な教室では、教員は思考を受講者の私語によって妨げられることなく、のびのびと講義を展開できるうえに、時に、受講者の的確な質問の書き込みが得られると、適当なタイミングをみつけてそれを取り上げることで、講義内容をさらに無理なく発展させることができる。
 また、何らかの問題について、受講者に自由に意見を書き込んでもらうと、議論は教員の予想をこえた実りをあげ、受講者は、教員の話だけを聴いていることでは得られない収穫が得られる。よく「他の受講者の方々の考えていることがきけてよかった」という感想が寄せられる。この点については、登校授業でも同じだと言う人もいるかもしれないが、インターネット配信によるライブ授業は、この点であまり制約を感じないということである。(ディスカッション機能をうまく用いれば、もっと効果的であろう。)

 本学は「通信制」ではあるが、通信制であることを忘れさせるような面ももっていると思う。

 それにしても、本学の場合、多くの学生さんたちが、熱意をもって真剣に学んでいることを毎学期、実感する。
 それぞれにお仕事などをもちながら学ぶ人にとって、スクーリングの授業に出席することは、容易なことではない(テキストでの学習もそれ固有の困難さがあるが)。そんななかで毎週なんとか都合をつけて出席しようという強い意志をもって学ぶ人が集まっている。そして、しっかりと試験をクリアし、単位修得を積み重ね、卒業や資格取得という目標を達成していく。そういう人を本学が輩出しているということをさらに広く知っていただきたいと思う。

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平成20年度八洲学園大学・日本家庭教育学会共同研究「家庭教育学の構想」成果報告書がまとめられました。

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