家庭教育の教員より(44): 福田 博子 教授

教育愛を考える
           
福田博子


 西洋教育思想史が専門であるので、今回はペスタロッチーとフレーベルを取り上げた。 
 ペスタロッチーは、シュタンツの孤児院で、期間は僅か5カ月であったが、孤児や貧しい子ども達と家族のように生活した。子どもの数は多い時で80人を数えた。最初はABCも知らず、手のつけられないほどすさんでいた子どもが徐々に学習の進歩を発揮したばかりでなく、ペスタロッチーを実の父親のように慕うようになったのである。子どもの親が孤児院に来た時、ペスタロッチー先生に挨拶しないことを悲しんだり、近隣の村で火事になって焼け出された子ども達を孤児院に引き取ることに賛成したり、優しい気持ちを表すようになった。ペスタロッチーの生涯にとってシュタンツ時代は教育愛の高潮した時期であっただろう。


 また、フレーベルは世界で初めて幼稚園を創設したが、社会的地位や貧富に関わりなく、すべての乳幼児を対象としたのである。フレーベルの幼少期は幸せではなかったのに、いや、幸せでなかったからこそ、子どもに限りない愛情を注いだのであろう。晩年の地、リーベンシュタインで、村路を歩いていると、子ども達が家の中から駆け出して来て、よちよち歩きの幼児まで、彼にすがりついて一緒に歩いたという。これほど子ども達に愛されたのである。


 この二人の愛は無償の愛なのであろう。我が子を愛することができない親がいるのに、他人の子どもを、これほど愛するとは、天才ゆえなのか、教育への情熱か。

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このページは、家庭教育が2010年2月26日 13:11に書いたブログ記事です。

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