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eBookについて

高鷲忠美

 eラーニング実施大学では、受講学生の学習用の図書を提供する工夫が必要である。キャンパス内の図書館を履行して使える学生が非常に少ないことが理由である。八洲学園大学では郵送で対処しているが問題がある。「有料」であること「遅いこと」である。これに変わる手段が現れたので、そのeBookを紹介する。

 アメリカのeラーニング実施大学大学図書館のHPを見ると、学生に学習に必要な資料を提供するための工夫が見られる。eラーニングでは学生はキャンパス内に原則として存在せず、広い地域に点在している。大学である以上、教科書以外に学習に必要な資料を学生に提供できる手だてがなければ、大学教育たり得ないと言っても良い。

 アメリカの大学図書館には、「eBook」と「オンラインデータベース」に学生がアクセスできるような工夫がなされている。学生がIDとパスワードを入力すると、このeBookとオンラインデータベースにアクセスでき、自分の学習に必要な図書と論文を入手できる。

 図書をデジタル化し、それを出版社(機関)が図書館に販売する。購入した図書館はそれを他の資料と同様に学生に無料で閲覧あるいは貸出によって利用してもらう。eBookは、一冊を最初から見ることも出来るが、例えば図書館が購入したすべてのeBookの全文(フルテキスト)を対象に、あるキーワードから検索し、キーワードが存在する図書をすべて表示することが出来る。図書のどこにどの文脈でキーワードが存在するかが一目でわかるので、学生は、自分の見たい図書を次々に見てゆけばよい。印刷も可能だし、付箋を通常の図書に貼るように「メモ」機能があるので、どこを見たか、あるいは重要なところを再度見る際の道しるべとすることも可能である。

 私が八洲学園大学で、eラーニングに携わることになったときに、アメリカでeラーニングを担当している知人に助言を仰いだことがある。そのときに言われたのが「必要な文献を郵送するような手段はとるな」と言うことであった。届くのが遅くなるし、何より有料となり、学生に余計な負担を掛けることになるからである。しかし、その段階では日本ではeBook日本語版が存在しておらず、八洲学園大学では郵送(宅配)に頼らざるを得なかった。

 OCLCは「NetLibrary」という名称で、eBookを提供している。(日本の大学図書館でもこのNetLibraryを購入し学生に公開しているところがある。しかし、八洲学園大学のように学部教育段階でこの英語資料だけの提供はあまり適していないと考えている)。

 日本語版があれば、eラーニングが日本でも増えてきている現状を考えても価値があると考え、英語版のeBookを提供している機関の一つOCLCの日本総代理店である紀伊國屋書店に日本語版の作成・提供を依頼した。去年11月から日本語版eBookの提供を始まった。2007年度に搭載タイトル1,300点、2009年度までに搭載タイトル5,000タイトルということである。

 eBookは、閲覧などは図書と同様のサービスを行えるし、デジタル媒体としての特徴である全文検索が可能である。保管、紛失、収納スペースの問題を考える必要がなくなる。学外からでも学生が24時間アクセス可能である。買い切りのサービスであり、年間維持費が不要であるといった利点がある。

 図書館学を学んでいる学生の多い八洲学園大学にとっては、図書館学関係の図書を出版している出版社がこのシステムに加入して図書を提供してくれたら、利便性は非常に高くなると考えられる。

 このシステムのより一層の発展を期待したい。

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2008年1月21日 07:30に投稿されたエントリのページです。

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