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2008年5月 アーカイブ

2008年5月31日

人間開発教育課程の科目紹介シリーズ (9)-「学社連携・融合論」(T科目)-

浅井経子

 本シリーズは、八洲学園大学人間開発教育課程の科目の魅力の一端を紹介するものです。少子高齢化が進むこれからの時代にあって、学校は地域の協力なくして存続するのが難しくなると思われます。今回はそれをテーマにした「学社連携・融合論」(T科目)をご紹介いたします。

 平成18年12月に改正された教育基本法には、第13条に「学校、家庭及び地域住民その他の関係者は、教育におけるそれぞれの役割と責任を自覚するとともに、相互の連携及び協力に努めるものとする」という条文が加わりました。学校、家庭、地域の連携協力の推進は一つの課題となり、現在、多くの学校と地域がそれに取り組んでいます。

 子どもの教育・学習は子どもの生活全体にわたるものですから、学校のみならず家庭や地域でもそれが行われることは当たり前のことでしょう。ところが、近代化は社会の様々な領域で機能分化を進行させ、それは教育にあっても例外ではありませんでした。学校は子どもの教育の主要な部分を引き受け、社会もそれを当然のこととしてきたのです。しかし、いじめ、不登校、学級崩壊などの問題は後を絶たず、子どもの教育を学校だけに任せてしまうことには限界があることがわかってきました。このため、現在では、学校、家庭、地域が一体となって子どもの教育にあたる必要があると考えられるようになったのです。

 学校と家庭、地域の連携の必要性の指摘は、もちろん今に始まったことではありません。遡れば3,40年前ということになるでしょう。当初は学校と地域が連携する“学社連携”という言葉が使われました。しかし、“連携”と一言でいってもそう簡単なものではなく、なかなかその取り組みは進みませんでした。

 そのような中、平成6年に学校と地域の両者にメリットがあるようにする“学社融合”が提案され、平成7年以降その言葉は全国を駆けめぐり、さまざまな実践が生まれました。

 実は、この言葉と考え方を打ち出したのは、本学の山本恒夫学長です。

 学校と家庭、地域の協力が当たり前となった現在では、言葉の違いにこだわる人はいなくなりました。ですから、この科目でも、学社連携・融合として学びます。学校や子どもたちにとってのメリットだけでなく、保護者や地域の人々がご自身の生涯学習の一環として学社連携・融合に参画することの意義等を、多くの実践事例を取り上げてわかりやすく説明しています。

 公民館、図書館、博物館等の社会教育施設も学社連携・融合に積極的に取り組んでいますので、社会教育主事、司書、学芸員にとっても、学社連携・融合について学ぶことは必要不可欠です。 さらに、一人でも多くの学生さんが、本科目を通して、次の時代を担う子どもたちの成長発達を考えるとともに、学校と協力して地域を活性化させる道を探っていただきたいと思っております。

 中教審答申がかかげる「生きる力」は今回改訂される学習指導要領でも基本理念とされています。本科目のテキストの実践編には、「生きる力」をはぐくむための「総合的な学習の時間」の進め方などが具体的に記されています。それはまさに学び方に関わることですので、子どものみならず大人の学習にとっても役立つものです。

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2008年5月28日

人間開発教育課程の科目紹介シリーズ (8)-社会教育計画1(総論)(T科目)-

田井優子

 本シリーズは、八洲学園大学人間開発教育課程の科目の魅力の一端を紹介するものです。今回は社会教育主事となる基礎資格を取るための必修科目「社会教育計画1(総論)」をご紹介いたします。

□社会教育計画とは

 社会教育計画というのは、ふつう国や都道府県・市町村といった地方自治体が立てる行政上の社会教育計画のことで、「生涯学習推進計画」の中に収められていることもあります。

 社会教育を展開するには、事業、施設、指導者などのさまざまな構成要素や、それらを支える行財政等の条件があります。それらについては、事業計画、施設計画、指導者要請計画のような個別の計画があります。また、それぞれに長期、中期、単年度の計画もあります。このような個別の計画に対して、それらをまとめた全体計画としての総合計画もあります。


□社会教育計画立案をめぐる状況

 最近は、国や地方公共団体で、PFI(Private Finance Initiative)などの導入により、国や地方公共団体の事業コストの削減、より質の高い公共サービスの提供が目指されていいます。社会教育や生涯学習支援にあってもこのような動きを無視することはできず、これまで行政が行ってきたサービスの提供を民間の資金、経営能力、技術的能力を活用して行うところが増えつつあります。

 そのような中で、社会教育や生涯学習支援にたずさわる人の範囲も今まで以上の広がりをみせており、市民層も含めたさまざまな民間の生涯学習支援者にも、生涯学習や社会教育に関する基礎的な知識、社会教育計画の立案に関わる知識や技術などが求められるようになってきています。


□本科目の概要

 本科目は総論なので、社会教育計画の基本的な事項についての理解を深めることを目指します。学習にあたっては、以下の事項を理解することがポイントになります(かっこ内はテキストの章です)。


●社会教育と社会教育行政(第1章)

社会教育の定義と構造、社会教育行政の任務と課題について学びます。

●社会教育計画の基本(第2章)

社会教育計画策定の基本的な考え方、地域総合計画と社会教育計画、生涯学習推進と社会教育計画について学びます。

●新たな時代に対応する社会教育計画立案の視点(第3章)

まちづくり・地域再生・少子高齢化・ネットワーク社会と社会教育、学社連携・融合や子育て支援の展開について学びます。

●社会教育事業計画の立案(第5章)

社会教育事業計画(年間事業計画)の策定、社会教育事業計画の評価について学びます。

●学習プログラムの編成(第6章)

学習プログラム編成の基本、学習プログラム編成の手順、学習プログラムの評価、参加型学習を取り入れたプログラムについて学びます。


 なお、本科目は「社会教育計画2(各論)」(T科目)とあわせて省令科目「社会教育計画」(4単位)となるように構成されています(詳細は人間開発教育課程ウェブサイト([資格]のカテゴリー)や文部科学省のホームページなどでご確認ください)。

 「社会教育計画2(各論)」については回を改めてご紹介することにしたいと思います。

2008年5月19日

人間開発教育課程の科目紹介シリーズ (7)-「生涯学習の方法」(T科目)-

浅井経子

 本シリーズは、八洲学園大学人間開発教育課程の科目の魅力の一端を紹介するものです。今回は本学独自の科目ともいえる「生涯学習の方法」(T科目)をご紹介いたします。

 “学び方”の重要性は、近年よくいわれています。生涯学習が注目され、生涯にわたって学習していくためには“学び方”を身につけておく必要があると考えられるようになったからです。どれほどたくさんの知識を得ても、知識は時代が変化する中で陳腐化していきます。でも、“学び方”さえ身につけておけば生涯のいつでも必要に応じて新しい知識や技術を習得することができます。ですから、小中高校でも“学び方”の教育は一つの課題とされています。

 ところが、“学び方”が身についているのか、と自問自答しますと、大人であっても身についていると自信をもっていえる人はほとんどいないのではないでしょうか。そればかりではありません。改めて、“学び方”とは何か、と考えますとなかなか答えが見つかりません。

 本科目は“学び方”に正面から取り組んだ、他大学等の科目にはみられない本学独自のものです。問題解決過程(創造工学)やメタ認知の考え方を取り入れて“学び方”の構造を示し、それに基づき学習目標の設定から学習成果を生かすまでの“学び方”を、学生の皆様が身につけられるよう工夫してあります。したがいまして、学習支援者を目指して生涯学習学を専門に学ぼうとする人だけでなく、生涯学習学以外の学問を学ぶ人にも役立つ内容となっています。

 さらに、八洲学園大学での主要な学習方法はeラーニングですから、通信教育の中での八洲学園大学の教育形態の位置づけやIT活用の生涯学習支援のタイプなどについても取り上げています。

 学生の皆様が、ご自分の学習プロセスを振り返りながら“学び方”を習得するとともに、ITを活用する学習支援者となられることを願っております。

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2008年5月16日

ヒューマンeラーニング交流会(5/10)のご報告

ヒューマンeラーニング・プロジェクトチーム
教室副担当:田井優子

 5月10日(土)にヒューマンeラーニング交流会を横浜本校で開催しました。今回は40名近くのご参加をいただき、盛会のうちに終了することができました。

 

 今回は学生有志が交流会の企画・運営を行う初めての交流会でした。前半は、ヒューマンeラーニング・プロジェクトチーム世話人の浅井先生からのご挨拶や、山本学長からヒューマンeラーニングの今後の展望などについてお話があり、後半はディスカッションルームを開いて情報交換が行われました。

 [ヒューマンeラーニング・プロジェクト]教室の[教材]に、この時のオンデマンドとディスカッションのログを公開しました。[ヒューマンeラーニング・プロジェクト]教室は、本学の学生さんなら履修登録の必要はなく、誰でも入れます。ロビーの「科目検索」に“ヒューマン”と入れて検索しますと出てきます。ぜひご覧ください。

▼司会の廣島さんです。

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▼運営委員の中村さん(左)と仲西さん(右)です。

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▼会場の様子

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 次回の交流会の予定については、大学の全体お知らせやこのブログでご連絡します。今回ご参加頂けなかった方には、次回お目にかかれることを楽しみにしております。

 

 <ヒューマンeラーニング交流会 学生運営委員からのメッセージ>

 たくさんのご参加ありがとうございました。感激いたしました!マイクの使用具合や司会進行の行き届かないところなど反省は多々でしたが、皆さんの熱心な発言で、如何に真摯で情熱的な大学かがわかる交流タイムとなりました。このような場が成功するのも学長初め先生方の温かく広い心のご支援があるからこそです。大切な場の意義がより一層高まる運営を心がけてまいりますので、是非今後ともご参集くださいますようよろしくお願い致します。

運営委員一同
 

【ヒューマンeラーニングとは】

 本学の学生、教職員が「ヒューマン・プラットホーム」にきて、対面交流・情報交換をするeラーニングの仕組みです。人間開発教育課程では、eラーニングにあってはヒューマン・ファクターも取り入れた支援が重要と考え、さまざまな取り組みを行っています。ヒューマンeラーニングについてのご質問、ご意見は「ヒューマンeラーニング・プロジェクト」教室の質問欄までお願いいたします。

 

2008年5月15日

人間開発教育課程の科目紹介シリーズ (6)-生涯学習支援システム・ネットワーク-(S科目)

山本恒夫

 本シリーズは、八洲学園大学人間開発教育課程の科目の魅力の一端を紹介するものです。今回は我が国が目指している生涯学習社会の仕組みをお話しする「生涯学習支援システム・ネットワーク」(講義)を紹介いたします。

 教育基本法の改正(平成18年12月)で、第3条に「生涯学習の理念」が新設されました。それは生涯学習社会の実現を目指すべしというもので、これにより、我が国の教育や生涯学習支援の目指すべき方向がはっきりし、ようやく腰を据えて本格的になすべきことが見えてきました。

 実は、この理念には、それを支える生涯学習社会の中心的な仕組みである生涯学習支援システムとその中の生涯学習支援ネットワークについてのモデルがあります。そして、それを手がかりにしながら、これまでも漸進的アプローチで生涯学習社会の教育・学習システムを構築してきたという背景があります。

 そのモデルが発表されてから、既に四半世紀が流れています。その間に、モデルも社会の進展に合わせてバージョンアップされてきましたが、本科目では、今だから話せるというその時々の秘話を交えながら、モデルの構造と実際の生涯学習社会建設の動きを明らかにしていきたいと思います。

 この図1は最初のシステム・モデル(1980年)で、図2は教育基本法改正の頃の第5バージョン・モデルです。

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2008年5月10日

人間開発教育課程の科目紹介シリーズ (5)-学習支援情報・学習相談(T科目)-

田井優子

 本シリーズは、八洲学園大学人間開発教育課程の科目の魅力の一端を紹介するものです。今回は、生涯学習支援の領域で近年特に注目されている学習相談について学ぶ科目-「学習支援情報・学習相談」をご紹介いたします。

□学習相談とは

 学習相談とは、学習者(学習グループを含む)や学習希望者の学習上の悩みや問題の解決を図る助言・援助活動のことで、ⅰ.学習希望者の潜在的な学習要求を聞き出し、具体的な学習活動にまで引き上げること、ⅱ.学習者の学習活動の質を高め、継続的なものにすること、ⅲ.学習活動を行う中で、問題や悩みを聞き、その解決を助けること等のために行われるものとされています。このような学習相談で扱う内容は、学習者や学習希望者の学習を支援する情報の提供(具体的には、県立図書館の所在地に関する情報や英会話講座に関する情報(案内情報)や学習の仕方や学習評価の方法に関する助言など、学習活動を展開する中で問題が生じたときに提供される情報(アドバイス情報)の提供)、学習計画作成支援から学習成果の活用機会の紹介、学習グループ・団体の運営法のアドバイスまで多岐にわたるものと考えられています。

□仕事移動を視野に入れた学習相談の必要性

 学習相談の必要性は中央教育審議会や生涯学習審議会の答申等でも繰り返し提言されてきました。最近では、これからますます流動化する社会にあって、一層増加が予想される仕事移動(転職および地域社会活動移動)への対応として、平成20年2月19日に中央教育審議会が「新しい時代を切り拓く生涯学習の振興方策について~知の循環型社会の構築を目指して~(答申)」の中で、転職や再就職、起業を目指す人や、ボランティア活動などに新たにチャレンジしようとする人に対して、学習相談から学習成果の活用までを一貫して支援する学習支援システムを構築することが有効である、と提言しています。

 これまでの学習相談は、案内情報の提供が中心であったり、学習相談窓口があっても専門の学習相談員が配置されていなかったりしました。しかし、これからは仕事移動が激しくなることが予想されますので、仕事移動のための学習方法や学習成果の活かし方等について理解し、それに基づいて適切な学習アドバイスを行うことができる学習支援者が必要とされてくるでしょう。

 本学には学習相談員として地域でご活躍の学生さん、学習相談員といった職名はもたなくても学習者にアドバイスしたりして学習相談業務を実際に行っている学生さんもおり、そのような学生さんたちも本科目を学ばれました。地域で生涯学習支援をしていきたいと考えていらっしゃる方、仕事移動に関わる学習支援に興味がある方に、ぜひ本科目で学習相談に関する基礎的な知識・理論を学んでいただきたいと思っています。

2008年5月 2日

人間開発教育課程の科目紹介シリーズ (4)-生涯学習論2(T科目)-

浅井経子

 本シリーズは、八洲学園大学人間開発教育課程の科目の魅力の一端を紹介するものです。今回は社会教育主事資格を取得するための必修科目である「生涯学習論2」(T科目)をご紹介いたします。

 「生涯学習論2」(T科目)では、まずは学習者の特性や学習と生活の関わりについて取り上げています。生涯学習は自発的な意思に基づくことを基本としていますので、学習をはじめるきっかけの多くはおそらく生活の中の身近な課題を解決しようとしたところにあると思われます。しかし、学習を継続していきますと、社会の中でどう自分を生かすことができるのかという問いにぶつかるのではないでしょうか。ですから本科目でも次第に学習と社会の関わりに目を向けていくようにしています。

 このように、本科目はどちらかといえば学習者の側から生涯学習の構造を学ぶ内容となっています。学習者を理解することなしに生涯学習の支援も推進もあり得ません。

 アンドラゴジー、エルダーゴジーなどといった聞き慣れない言葉も出てきます。日本語に訳すと、前者は成人教育学、後者は高齢者教育学となります。成人教育や高齢者教育は子どもの教育とは違った特性があることから、アメリカなどを中心にこのような教育学が発達しました。アンドラゴジーの観点からみると成人の学習はどのような特性を有しているか、エルダーゴジーの観点からみると高齢者の学習はどのような特性を有しているか、といったこともテキストを読みながら考えていただきたいと思います。

 そのほか、意識するかしないかは別として、多くの学生さんがこころのどこかで気になっているボランティア、キャリア開発、知識社会、学歴偏重社会といったことと生涯学習の関係も取り上げています。

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 どうぞ、ご自身の生活、ニーズ、生き方に照らしながら、テキストをお読みください。きっとご自分の中でもやもやしていたものが何であったのかに気づかれることでしょう。そして、これからの人生をどう切り開いていくかについてのヒントを得ていただければ嬉しく思います。

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