« 人間開発教育課程の科目紹介シリーズ (8)-社会教育計画1(総論)(T科目)- | □ | ヒューマンeラーニング交流会のご案内 »

人間開発教育課程の科目紹介シリーズ (9)-「学社連携・融合論」(T科目)-

浅井経子

 本シリーズは、八洲学園大学人間開発教育課程の科目の魅力の一端を紹介するものです。少子高齢化が進むこれからの時代にあって、学校は地域の協力なくして存続するのが難しくなると思われます。今回はそれをテーマにした「学社連携・融合論」(T科目)をご紹介いたします。

 平成18年12月に改正された教育基本法には、第13条に「学校、家庭及び地域住民その他の関係者は、教育におけるそれぞれの役割と責任を自覚するとともに、相互の連携及び協力に努めるものとする」という条文が加わりました。学校、家庭、地域の連携協力の推進は一つの課題となり、現在、多くの学校と地域がそれに取り組んでいます。

 子どもの教育・学習は子どもの生活全体にわたるものですから、学校のみならず家庭や地域でもそれが行われることは当たり前のことでしょう。ところが、近代化は社会の様々な領域で機能分化を進行させ、それは教育にあっても例外ではありませんでした。学校は子どもの教育の主要な部分を引き受け、社会もそれを当然のこととしてきたのです。しかし、いじめ、不登校、学級崩壊などの問題は後を絶たず、子どもの教育を学校だけに任せてしまうことには限界があることがわかってきました。このため、現在では、学校、家庭、地域が一体となって子どもの教育にあたる必要があると考えられるようになったのです。

 学校と家庭、地域の連携の必要性の指摘は、もちろん今に始まったことではありません。遡れば3,40年前ということになるでしょう。当初は学校と地域が連携する“学社連携”という言葉が使われました。しかし、“連携”と一言でいってもそう簡単なものではなく、なかなかその取り組みは進みませんでした。

 そのような中、平成6年に学校と地域の両者にメリットがあるようにする“学社融合”が提案され、平成7年以降その言葉は全国を駆けめぐり、さまざまな実践が生まれました。

 実は、この言葉と考え方を打ち出したのは、本学の山本恒夫学長です。

 学校と家庭、地域の協力が当たり前となった現在では、言葉の違いにこだわる人はいなくなりました。ですから、この科目でも、学社連携・融合として学びます。学校や子どもたちにとってのメリットだけでなく、保護者や地域の人々がご自身の生涯学習の一環として学社連携・融合に参画することの意義等を、多くの実践事例を取り上げてわかりやすく説明しています。

 公民館、図書館、博物館等の社会教育施設も学社連携・融合に積極的に取り組んでいますので、社会教育主事、司書、学芸員にとっても、学社連携・融合について学ぶことは必要不可欠です。 さらに、一人でも多くの学生さんが、本科目を通して、次の時代を担う子どもたちの成長発達を考えるとともに、学校と協力して地域を活性化させる道を探っていただきたいと思っております。

 中教審答申がかかげる「生きる力」は今回改訂される学習指導要領でも基本理念とされています。本科目のテキストの実践編には、「生きる力」をはぐくむための「総合的な学習の時間」の進め方などが具体的に記されています。それはまさに学び方に関わることですので、子どものみならず大人の学習にとっても役立つものです。

zu08053001.PNG

zu08053002.PNG