本シリーズでは、全国各地で活躍されている八洲学園大学人間開発教育課程の学生さんを紹介しています。第39回目は、講演をされたりテレビ等に出演されたりしている吉田照美さん(2005年春学期入学)をご紹介いたします。吉田さんはこの3月に本学を卒業されました。
吉田さんはお若いお母様で、一人息子のお子さんと現在70歳のお父様と3人で暮らしていらっしゃいます。なぜテレビに出演したり新聞の取材に応じたり講演に招かれたりしているかといいますと、認知症友の会を昨年秋に個人で立ち上げ、認知症ホッとタイムを毎月一回、地元で開催していらっしゃるからです。会費、交流会参加費とも無料とのことです。
認知症に関心がおありの方は下記のサイトをご覧ください。
http://nintisyoutomonokai.blogspot.com/
実は、吉田さんのお父様は50代という若年で認知症を発症し、吉田さんがずっと世話をされてきました。
若年認知症は、外からはわからなくても発症者はそれなりに大変で、経済的にも高齢者以上に不安が大きい病気であること、上手に関わりをもてば進行を遅らせることができることなどを、広く社会に訴えるために、ぜんそくもちの坊やを連れて、ご自身は慢性腎炎を抱えながら、北は東京から南は九州まで講演のためにまわられたそうです。
「そのような活動をすることが、父の生き甲斐の一つであり、病状の進行に対する抵抗力を強化することにつながり、私達のできる社会活動の一つでもあると考えています」といわれています。
将来の目標は、「認知症のご本人が自分の意志で通いたくなるデイサービス施設あるいはデイケア施設を地域につくること」とのことです。
八洲学園大学に入学した動機は、大卒が前提となる国家資格を取得するために大学を卒業したかったからだそうですが、慢性腎炎と産後の体力不足であまり動けなかったこと、お父様が吉田さんの外出をとても気にされること、家を空けると火事になる不安があることなどの理由から、在宅で学べる大学を選ぶ必要があったといわれています。
放送大学、通信制短大、通信制大学にもチャレンジしたそうですが、学習形態や支援体制が必ずしも吉田さんにはあわず、結局は1単位もとれなかったそうです。そのような折、インターネット学習という新しい学習形態の八洲学園大学を見つけ、試しにがんばってみようと思ったそうです。
八洲学園大学では、卒業寸前で退学した通学制の短期大学の単位を認定してもらったとのことですが、「八洲学園大学でもさまざまな資格等を取得したので、結果的には以前の短大で取得した単位の認定は不要だったぐらいにたくさんの科目を履修しました」といわれています。
家庭教育アドバイザー資格とピアヘルパー資格を取得するために履修したカウンセリング関係の科目や、ケースワーク関係の科目について、次のようにいわれていました。
「先生方の実体験に基づくお話を聞くことが多く、勉強になりました。また子どもがまさに幼児期だったので、現役の小児科の先生の講義からは、リアルタイムに小児医学の基礎を学ぶことができました。さらに様々な学習障害についても学ぶ機会もあり、息子のお友達にそのような症状のある子どもがいたので、どう対応してあげるべきかを学ぶことができ、とても参考になりました。ピアヘルパー関連科目で実際にカウンセリングをロールプレイする科目があり、初めて大学まで行き受講しました。体への負担、息子をベビーシッターに預ける費用、認知症の父に留守番させるリスク等がありましたが、学びに行って良かったと思いました。」
あるとき、ゼミで、「みんなは何をしながら受講しているか」と問いかけてみたことがあります。実は、吉田さんは夕食中だったそうですが、学生さんからの回答で吉田さんだけではなかったことがわかり、「ほっとしまた」といわれていました。
再配信併用授業が可能になってからは該当する科目の履修を増やし、坊やが寝たあとの深夜に受講することもたびたびあったそうです。
さまざまな困難を抱えながらも初心を貫徹してのご卒業おめでとうございます。
たくさんの勉強をなさったのですね。
ゼミでは、なかなか口やかましく、一方で体調が悪いといわれ、初めは心配しつつもわがままな学生さんかしら、と思ったのですが、お子様とお父様をとても大事にされており、弱いものへの慈しみや心の優しさが文面に漂っていて、決してそうでないと気づきました。
苦労をされながら勉学に励んでいらしたのですよね。知識旺盛で、いろいろな情報を提供してくださいました。率直なご意見も、少しでも事態を改善したいという気持ちで溢れていました。
4月には日本福祉大学に4年次編入されたとのことで、「来年度は専門学校の通信制短期養成コースで社会福祉士の国家資格を目指し、また京都のR大学大学院で若年認知症に必要な施設や制度を研究するために、秋には推薦入試を受けます」といわれています。八洲学園大学で頑張られたことを基盤にして、ご自分の夢に向かって進んでくださいね。
4月16日のNHK教育テレビの「視点論点」に出演されるそうです。
卒業式のときにお目にかかったばかりですが、またテレビを通してお目にかかれますね。
ご活躍を祈っております。これからも坊やとお父様を大切になさってください。