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人間開発教育課程/専攻の学生さん紹介シリーズ (50)

浅井経子
 本シリーズは、春休みと夏休み企画として、全国各地で活躍されている八洲学園大学人間開発教育課程/専攻の学生さんを紹介しています。  春はそこまで来ています。第50回目として、小5、小3、4歳の3人のお子様を育てながら学ばれている山本万喜さん(2008年秋学期、編入学)をご紹介いたします。

 山本さんは、一度司書資格取得のために八洲学園大学に科目等履修生として入学されたのですが、資格取得後も「学ぶことは大切」と3年編入生として再入学されて、現在も学ばれています。最初に入学されたときは、3番目のお子様が生後6カ月だったそうです。

 21年度の秋学期が始まろうとした矢先に、山本さんから、ご主人様が急逝されたこと、どこまで続けられるかわからないがゼミだけは履修したい、とのご連絡を受けました。
 山本さんはまだお若く、3人のお子様をおもちです。ゼミを履修したいといわれるお気持ちを嬉しく思いつつも、事態の大きさと重さと・・それに立ち向かっていらっしゃる山本さんを想像して言葉を失ってしまいました。

 以前からお子様の手が離れたら図書館で働きたいという目標をお持ちだったそうで、通学せずに自宅で勉強でき、司書資格を取得できる八洲学園を知り、思い切って入学されたとのことです。
 本学で学ぶうち、学び続けるということの大切さを実感されたそうで、司書資格取得後にも再入学されました。司書資格を取得して一時は公共図書館の臨時職員として働いていらしたそうですが、現在はご主人様が勤務されていた企業で社員として働いていらっしゃるとのことです。「八洲学園大学で学んでいたことで、世の中の流れについていけた気がします」とおっしゃってくださっております。

 お仕事や家事等をこなしながらの学習ですが、工夫したこととして、次のように言われています。
「レポートをまとめるのはこの日に・・・と時間を設定し、日ごろは仕事や家事の隙間をぬって情報収集していました。また、読んだ本の引用を携帯のメールに打込んでおいたりしました。机に向かって勉強という様なスタイルは取らなくても学べたのが継続できた秘訣だったと思っています。」

 山本恒夫学長は、昔から、「研究は机に向かってするものと考えている人は、『忙しくて机に向かう時間がない』と、結局は愚痴と言い訳をして研究ができない。どんなに忙しくても頭を使えばよいのだから、いつでもどこでも研究できるようでなければいけない」といわれていました。山本さんをはじめ本学の学生さんは、皆さん、時間をうまく見つけ出して、勉学に励まれているようですね。
 でもご無理のないかたちで学んでください。遅々たる歩みでも継続させることが一番大事です。

 学期初めに学生さんには自己紹介していただいておりますが、次の一文は山本さんの自己紹介の一部です。
「一年前、再入学を思い立ち、春には浅井ゼミ1でもお世話になりました。
実は、今回の履修登録期間中に、夫が急逝という大きな出来事に見舞われ、予定していた履修をあきらめ、悩んだあげく、唯一浅井ゼミ2だけを履修しました。
それでも、ライブ参加出来ず、やはり無理かもしれない・・・と思いつつ、授業を再配信で受講することもできるのだから、と考えています。『無理のないように』とおっしゃってくれた先生の言葉が胸に沁みました。こんな状況でも学べることに感謝しています。
これから状況が色々変ることも考えられ、どこまでがんばれるのか、私自身もわかりませんが、毎回の授業を大切に参加していきたいと思っています。宜しくお願いします。」

 山本さんのことをクラスメートの皆が心配していました。そして、何ができるわけではないのですが、黙って山本さんを支えてくださいました。クラスメートの津田さんが大学にいらしたときに「山本さんはすごいね。偉いね」と一言いわれたときに、皆同じ気持ちでいてくださっていることを確信しました。

 今、半年間のゼミは終わりましたが、山本さんはほぼ毎回出席されていました。山本さんが出席されるとホッとし、同時に「無理しているのではないかしら、大丈夫かしら」と心配になりました。

 皆で山本さんを支えているつもりでいたのですが、考えてみますと、山本さんが出席されると「よかった!」ととても嬉しくなり、「今日もよい授業をしよう」という気持ちになったのですから、山本さんの存在に私どもが支えられていたのかもしれません。

 3人のお子様は、お母様の姿に、きっと生きることについてのかけがえの何かを学ばれていると思います。小さな努力の一つ一つが、果てしない未来を紡ぎ、つながっていることを感じずにはいられません。