この「才能発揮技法シリーズ」では、平成22年度から開設する新科目「才能発揮技法」の授業を担当している6人の教員が、それぞれの授業を紹介いたします。
第5回・第6回は、タイトルにもありますように、「発想力」や「発想の手順」の問題について取り上げたいと思います。ある事柄や問題を理解したい、理解するだけでなく、できれば説明したり解決したりしたい、というような場面は、どなたにもあるかと思いますが、そのときに、自らの発想する力をどのように用いればよいか、そうしたことを考える回としたいと思っています。
とある研究者の発言で、「ああそうか、と膝を叩いたときが一番危ない」という言葉があります。とは言っても、別に有名な言葉でも何でもなく、その研究者がある大学での授業の折に口にされた言葉を、その授業に出ていた知人から又聞きした、というだけの話なのですが、この第5回、第6回は、この言葉の意味を考えることをテーマにしている、ということが言えるかもしれません。
たとえば、目の前にある現象があり、自分はそれを理解し、説明したいと思っている、そのときに、「あっ、これはこういうことではないかな。うん、きっとそうだ!」と、そのことについての理解を得、またよい説明を思いつく、という瞬間が、「膝を叩いたとき」です。あれこれ知恵を絞り頭をひねって考えていたら、その答え(ここでは理解や説明)がぱっとひらめいた、その瞬間を、この研究者は「一番危ない」と言っているわけです。
みんなが困っている、あるいは揉めている問題があり、自分もその問題について何かの解決策を提案したいと思っている、そうしたときも同様です。「あ、これはこうしたらいいんじゃないかな。うん、これならうまくいくよ!」と、その答え(解決策)がぱっとひらめき、よしやったと、ぽんと膝を叩くその瞬間を、この研究者は「一番危ない」と言っている、ということになります。
どちらも、自分なりには1つの「答え」を得て、ああ分かった、とすっきりしている瞬間のはずです。したがって、そもそも何も答えが見つからない状態よりはだいぶ前に進んだように感じるかもしれません。しかしその(ある種かなり幸せな)瞬間が「一番危ない」んだよ、と言われてしまうと、「じゃあどうしたらいいんだ?」という気になりますよね(この言葉を最初に聞いたときの石田も、そう思いました)。
第5回・第6回は、まさにこのとき、あるいはその前後に、どのような発想をどんな手順で行えば、よりよい解決へと近づけるのか、そうした問題を扱います。石田の専門領域の問題(お話できる話題の限界)もありますので、取り上げる問題は言葉の問題を中心としますが、なるべく具体的な話題を提供しようと考えています。あまり身構えずにご参加ください。
なお、この回の詳細については、(やや堅苦しい説明となっていますが)「授業概要」の方でご確認ください。
授業概要.pdf
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