富士山 その2(樹海編)
こんにちは、学生支援センター向中野 裕子です。
私は朝、JR湘南新宿ラインで通勤しております。
通勤時間は格好の読書タイムなので、色々な本を読んでいるので、ついつい下をむいてしまいます。
ある晴れた日、いつものように本を読んでいると、眠気が襲ってきました。下車駅の横浜まであと2駅のっ距離です。
「んーー眠い!寝てはいけない!」と思いながら ふっ と顔を上げると、一面に大きな富士山が見えました。
まるで一枚の写真を切り取ったかのように美しく、眠気が飛んでいきました。
こんな美しい富士山に、ごみを捨てたり、自生しているきのこを乱獲したり、誰がそんなことしているんでしょうね?
私はあるNPOで富士山の清掃や富士の樹海の清掃をおこなったり、青木ヶ原の樹海を案内する活動に参加しています。
ところで”青木が樹海”は恐怖の対象として有名ですが、本当はとっても美しく、神秘に満ち溢れた場所なんです。
一年中青々と緑が生い茂り、その木漏れ日から降り注ぐ光で息ぶく小さな木の芽や草花であふれています。
朝の樹海は露で沢山の葉っぱがぬれています。
よく見てみると、雫はきらきらと光が乱反射して周囲を明るくしたり、地表に降りて大地を潤しています。
樹海は富士山が噴火したときの溶岩の上にできているのですが、溶岩の上にコケが繁殖しそれが保水することで、他の植物が生育できる環境をつくっています。
わずか3cmの土に沢山の植物や動物が生息できるのはこのような露やそこに生きる菌類の地道な活動です。
(3cm??と思うかもしれませんが、土は100年で1cm堆積するそうです。富士山が噴火したのが300年前であることから現在の樹海は土が3cm程度しか堆積していないようです。)
さて、地道に地道にできたその3cmの土に、大量のごみが捨てられています。
私が経験しているのは、タイヤ、電子レンジ、冷蔵庫、畳、フライパン、など生活用品全般や医療廃棄物など様々です。
土の中を掘れば掘るほど、芋づる式にごみが出てきます。
せっかくごみを回収してきれいになっても、1日たつとまた違うごみが捨てられていたりします。
そんなときは仁王立ちになって犯人を捕まえてやる!とか強気になりますが、同時にむなしさも感じます。
横を見ると倒木にそっとコケがはえて、そのコケの水分のおかげで木の赤ちゃんが生きています。
そんな生きる力をみると力を取り戻します。
美しい富士は山だけでなく、裾野広がる豊かな樹海があるから成り立っています。
その美しさは人間が破壊していますが、それを阻止し、さらに美しくできるのも私たち一人一人の些細な力ですね。
ところで、みなさんは樹海に行かれた方はいますか?
