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2008年3月 アーカイブ

2008年3月 4日

飽食の時代から粗食の時代に

温暖化の進行は農業生産に大きな影響を与えている。例えば、豪州は小麦生産国であるが、昨年の生産高は旱魃の影響を受け平年の4割高であった。豪州もいずれ食糧輸入国になるといわれている。
お隣、中国も食糧事情は悪い。25年満期で行われていた国連による3500万人分の最貧国食糧援助も2006年に打ち切られた。中国の饅頭は米国産小麦粉で作られている。その米国もエタノールの生産に励んでいるため、トウモロコシ不足で、国際的な穀物価格の高騰、家畜の餌不足を招いている。穀倉地帯も温暖化の影響を受けており、食糧自給率も年々低下している。
日本は米国、豪州から大量の食糧を輸入しているが、将来の保障はない。

今回のギョーザ中毒事件はわが国の食糧自給率の低さをわれわれに再認識させる機会にもなった。

農林省も不測時の食糧安全保障マニュアルをつくっているが、読んで字の如く温暖化の影響を加味したものではない。
人口増加、淡水不足、異常気象等によって、近い将来、世界的な食糧危機が来る。海外から食糧の輸入が止まった時、世界一贅沢な食生活を営んでいるわれわれにどのような変化が起こるのか「不測時の食糧安全保障マニュアル」をもとに考えてみよう。
ここでは最も厳しいレベル2を取り上げる。レベル2は、穀物・大豆及び関連製品の大幅な減少で1人1日あたりの供給熱量が2000kcal以下になると予想される場合である。
レベル2に相当する1日の摂取カロリーを2020キロカロリー(参考:1954年1958kcal/日・人、1955年2217kcal/日・人)とすると、食事の内容は下記のようになる。
【朝食】茶碗1杯のご飯と蒸かしじゃが芋2個とぬか漬け1皿。
【昼食】さつま芋2本、じゃが芋1個、りんご1/4。
【夕飯】茶碗1杯のご飯、さつま芋1本、焼き魚1切れ。
これに加えて、いくつかの食糧が供給される。例えば、味噌汁は2日に1杯といった具合である。

飽食の時代を経験した人間が1955年代の食事になれるのは大変である。精神的にも辛い。私は禁煙4ヶ月が過ぎたが、いまだにタバコの味が忘れられない。機会があれば吸いたい。食に対する欲望はもっとすごいだろう。しかし、飽食に別れを告げる時がすぐそばまで来ている。

2008年3月10日

食の安全と安心

最近、よく「食の安全と安心」ということが言われる。安全は科学的根拠に基づく事実である。例えば、食品の残留農薬基準がabc ppmであれば、これは食品中に残留する農薬の量の許容度を示している。すなわち、食品中に残留した農薬が人間の健康に悪い影響を及ぼさない量を科学的に求め、定めた値である。
これに対して、安心は食材・食品を消費する顧客側の主観によるものである。 中国政府が本年8月に開催される北京オリンピック期間中、食の安全を保障すると公式に宣言しても、信頼・安心できないと考えれば、選手のために食材を持ち込む国が出てくる(持ち込みについては、中国政府が不許可の方針を打ち出した)。また、中国製食品は食べても安全と宣伝しても、これを信じることができない人々にとっては「安心」という訳にはいかない。
安全と安心は食だけでの問題ではない。全ての事柄に適用される関係である。ビジネスを成功させるためには、質の高い製品、サービスを適正な価格で提供することは勿論であるが、同時に顧客に信頼・安心して受け入れられる環境を作らなければ成功しない。提供する組織・人・製品・サービスが顧客から如何に信頼されるかにかかっている。
私は1984年ごろから、中国に行く機会が多かった。訪ねた湖、河川は何処もかしこも想像以上に汚れていた。この水、空気、土壌で作られるものを口にすることに恐怖を覚えるようになった。
居酒屋で出される食品・食材には中国製食品・食材が多いと思っていたが、これがとんでもない誤解であることが、ギョーザ中毒事件後に立ち寄った居酒屋(チェーン店)で知った。店には200点ほどのメニューがあるが、中国製は点心1点だけであった。「当店の点心は安全であることが証明されているが、お客様に心配をお掛けするといけないので販売を中止した」と一枚の張り紙が出されていた。
これをみて安心した客は多いと思う。顧客に安心を提供することができて初めて、長年、苦労・努力して築いてきた安全が生きるのである。

2008年3月16日

宇宙には夢がある

3月11日、エンデバーが無事打ち上げられた。土井飛行士と共に日本最初の有人宇宙施設「きぼう」が国際宇宙ステーションに運ばれた、感動の一日だった。

昔、つくばにいたが、当時の通産省工業技術院もステーション関連の説明会を開いた。
説明会に出席しても遠い先の話なので実感がわかなかった。しかし、時のたつのは早い。

もうその時がきて、日本の技術が宇宙に姿を現したのだ。
あと2回機材を運搬(打ち上げ)すると「きぼう」は完成する。

ステーションが完成すると、サッカー場ぐらいの大きさになり(太陽光発電部を含めて?)、地球を90分で一周するとNECのメールマガジンに書いてあった。
さらに肉眼でもみることができるそうだ。

飛行速度の速さに驚き、ステーションで使う電気量をあれこれ推定してみたり、驚かせられたり、知りたいことが宇宙にはたくさんある。

ちょうど、エンデバーが打ち上げられた二日前に、文科省所轄の宇宙研究機関からメールが入った。
要件は、新人女性研究員の研究テーマの件で、私が昔行っていた研究についてちょっと話を聞きたいとあった。

研究の現場を離れて久しい。忘れたことも多く、情熱も薄れている。このような状況の中で、はじめての人に会うのは心細いが、月末に、大学で会うことにした。

しかし、考えてみると、この分野における一流の学者から最新の宇宙科学技術の話を聞くことができるラッキーな機会である。ホットな話題はまた授業で使えば、学生の皆さんも関心を持つことだろう。

感謝、感謝

2008年3月26日

団塊世代の皆様へ,「特別研究」科目、利用の仕方の一提案

2007年から団塊世代の皆さんの退職が始まりました。しかし、引き続き働いていられる方も多いと思います。
それでも、バリバリの現役時代に比べれば、時間的に余裕があるのではないでしょうか。

働いている方、定年生活に入られた方、人間開発教育課程に新設されました「特別研究」(科目:2単位)に登録し、皆さんが第一線で活躍された時代に教えたこと、学んだこと、経験したことなどを整理し、これを小論文(またはレポート)にまとめられることをお勧めします。

論文(レポート)は、皆さん独自の貴重なものであり、皆さんだから書ける論文(レポート)になると思います。そして、皆さんのこれからの生き方を見つめることにもなります。さらに、それを皆さんのご家族に、仲間に、八洲学園大学の学生の皆さんに伝えて頂きたいのです。

知人たちを見ていますと、上手に軟着陸して、定年後の生活をエンジョイしているよう見受けられますが、それでもゴルフ、海外旅行、盆栽、庭いじりなどなどでは、やはり満足できないところがあるようです。何かもっと自分を表現したいように見受けられます。自分を自分らしく表現できるところが「特別研究」科目です。
是非この機会に担当の教員とよく相談されて、ご自分にあった「特別研究」科目を履修されて、皆さんらしくご利用いただけることを願っています。

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