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講演:「カレン族の焼畑農法」を聞いて

先日都内で開催された講演会に行った。正式の演題は「タイ北部で焼畑農法を営む少数民族の知恵:商業エネルギーを使わないカレン族の焼畑循環農法とその生活」と長い。
講師は以前和光大学で教鞭をとられていたトニー・ボーイズさん。ボーイズさんは1年以上にわたりタイ北部(チェンマイ付近)のカレン族の生活、焼畑農法について現地調査を行った。
カレン族がタイ北部の地にどこから移り住んだかは分かっていない。文字を持つようになったのも比較的新しく、母系社会である。畑を焼き、種を植える一連の作業・管理は非常に難しい。この仕事は、男性よりも女性が適していることからいつの間にか母系社会が生まれたと言われている。山の斜面に造った畑は最低6年間隔で循環していく。したがって、1家族6箇所の畑を持っているが、畑には使用権はあっても所有権はない。
畑を焼くためには準備が必要だ。伐採した樹木で畑の周りを囲い、最初に斜面の一番高いところを一定面積焼く。そのあと畑の下から火をつけ、斜面を上方に向かって焼いて行く。このようにすると延焼を防ぐことが出来る。しかし、世界的な傾向と同じく、耕地がやせ、最近収穫量が減少してきているとのことである。なお、囲いに使った樹木は3年間、そのまま寝かせ、薪にしている。
カレン族の社会は、タイ社会と隔絶されているわけではない。しかし、カレン族は昔の生活を維持し、エネルギーの多くを太陽に依存した社会を作っている。講演で映し出された色鮮やかな衣装を身にまっとった人たち、料理の種類も多く、われわれの現代社会とは違った豊かさを持った民族だと感じた。講演を聞きながら、ふとチェンマイ大学に行った時に食べた物、像に乗って山を散策したことなどを思い出した。
もし、地球上から化石燃料がなくなると、使いたくても使えない自動車、多くの工業製品等がごみとして捨てられるだろう。そこは、まさしく映画のロボット「ウォーリー君」がえがく世界だ。それに対し、カレン族の生活には大きな変化は起こらないだろう。
今回もまた、エネルギーのありがたさ、上手な使い方の大切さについて考えを深めることができた。

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2009年9月 4日 12:51に投稿されたエントリのページです。

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